重茂味まつり ~№2~

【首都圏から重茂味まつりに参加しました!】

 

生活クラブ連合会の職員有志は、昨年の通称:逆・味まつり(生活クラブ岩手が重茂漁協で開催した夏まつり)に続き「生活クラブ岩手と重茂漁協とつながるツアー」と称して、8月5日(日)に2年ぶりに開催された「重茂味まつり」に参加するツアーを企画しました。

生活クラブ連合会から7人、生活クラブ共済連から1人、生活クラブ東京から4人、生活クラブ神奈川から2人、生活クラブ千葉から1人(組合員)、生活クラブ茨城から1人(組合員)の、計15人が土日の休みを利用して重茂を訪れました。

連合労組カンパを贈呈

前夜祭ではこのまつりのために集まった生活クラブ関連の約80人と交流、生活クラブ連合会労働組合からのお祝い金(※)を重茂漁協に贈呈するなども行ないました。

まつり当日は子どもコーナーやわたあめコーナー、食堂、ランチコーナー、お灸コーナーなどのフタッフとして汗をかき、重茂の人々や生活クラブ岩手をはじめとした他単協の仲間と大いに語りあうなどして交流を楽しみました。

月曜日に振替休日や有休をとることができた10人は、翌朝未明から定置網漁を見学するという貴重な機会を頂きました。まさに重茂の人々の“ハレ”(まつりの場面)と“ケ”(ふだんの生活)をともに垣間見ることができたのが大きな収穫でした。

全行程を通じて、ご厚意と、ご尽力をいただいた重茂漁協と、生活クラブ岩手のみなさまに心より御礼申し上げます。

 

 

このシャツです

(※)生活クラブ連合会労働組合では、2011年11月に重茂漁協と高橋徳治商店の若手を首都圏に招いて行った交流会のカンパ金の余剰を元手に、重茂をテーマにしたTシャツを作成・販売しました。こうして倍増させた売上額の半分を今回重茂漁協に、残り半分を来年予定されている高橋徳治商店の新工場竣工式でお祝い金として贈呈する予定です。

 

 

以下は、参加者の感想です。

 

 

 

●本来の元気を取り戻した子どもたち

生活クラブ東京 大田センター 入職4年次 大熊直子

昨年に続いて重茂ツアーに参加しました。今年は天候に恵まれすぎて暑いほどでしたが、東京のむわっとする暑さとは違い、日陰に入るとぐっと涼しく気持ちの良い気候でした。 

 昨年との違いはもちろん天候だけではなく、子供たちの元気さもぐっとアップしていました! 昨年の祭り開始直後はわたあめを受け取るにも遠慮がちで「あまり大きくなくて良いです」という子もたくさんいました。が、今年は最初から元気いっぱい。ヨーヨー釣りでは、遠慮なく大きなヨーヨーから狙っていました。やはり海の子だからなのか、みんな釣りが上手かった! 中には、持ち帰るのは1個で良いから、とにかく釣らせて!と20個近く釣り上げる子もいました。 

 持ち場を抜けさせてもらって第二与奈丸に乗り、クルージングも体験しました。比較的凪いだ状態だったそうなのですが、揺れる!落ちそう! それでも、生活クラブ岩手と親生会の大漁旗がなびいている光景はしっかり目に焼き付けました。

  

●我がこととして復興に関わるために

生活クラブ共済連 小島一記 

今回のツアーでは現在進行形の復興の現場に、復興の主人公である重茂漁協の方々や生活クラブの人びとと一緒に居られたことが最大の収穫でした。 

震災から1年と5カ月ほどを経た重茂は、道路も港もかなり復旧していて、湾内には大漁旗を掲げた船が並んでいました。盛大に祭りが開かれて、焼ウニを買おうとおばさんたちは長蛇の列をなし、その列の最後尾ではお手伝いの中学生が汗でシャツの背中を濡らしながら案内をしていました。小さな子どもたちが喜んで輪投げをしたり、恥ずかしそうにフェイスペイントをしていて、お母さんたちはその様子をこの夏の思い出にと写真を撮っていました。 

この生き生きとした復興の現場に関わることができたのは漁協の方や生活クラブの人びとの運動の継続があるということに改めて気付き、いわゆる関係者ではなく、生活クラブの専従者(職員)としてもっと当事者意識をもっていかなければと強く感じました。 

2日目の夜の重茂漁協の若手職員(大下さんや木村さん、斉藤さん)との交流会では、失敗談やちょっとした裏話とともに、重茂の漁業の今後に対する率直なお話を聞くことができ、ぜひ一専従者として、重茂の復興に継続して関わっていきたいと思いました。また、機会があればもう少し当事者意識をもって参加したいと思いますので、みなさま是非今後ともよろしくお願いします。

 

 

●食べることの意味を考えたい

生活クラブ東京 葛飾センター 山内伸行 

2年ぶりの味まつりに相応しく青空の広がる絶好の日和となりました。

「重茂味まつり」は多くの人に重茂の海産物を食べて楽しんでもらう毎年8月の第1日曜日に行われる重茂漁協主催のお祭りです。津波の爪痕はいまだ深く、会場の重茂港すら岸壁の縁のかさ上げくらいしか復旧が進んでいません。だからこそ敢えて祭りの開催に踏み切ったのだと思います。漁師さんや女性部の方をはじめ、どの方もとても活き活きしていたのが印象的でした。そして子供たちも。有志のツアー参加者も新たに仲間が増えました。みな、時に楽しく、時には厳しく重茂の今を見つめていました。 

ところで常々思うのですが、生産地と消費地、生産者と消費者の関係とは一体何なのか?どちらもそれぞれの土地で暮らしを営んでいます。そして首都圏と重茂は、距離はあっても地続きです。「漁業でまちを復興させる、生活を立て直す」というのは重茂では当たり前のことなのでしょう。でも外部からはややもすると「頑張ってくださいね」と声をかけるくらいで終わりがちです。 

第一次産業を営む方々がいるから私たちはごはんが食べられることを忘れてはなりません。もっと多くの人に現地に赴いて体感したり大勢の人とおしゃべりして欲しいと思います。そして一緒に、食べることの意味を考えたい。まつりの翌日、定置網の漁を見学しましたが、港に戻る船のなかで漁師さんの背中を見てそんなことを思いました。

 

 

●たくさんのありがとうを

生活クラブ茨城・組合員 北林浩子 

初めて重茂に行きました。ずっと行きたいと願っていた重茂。宮古市内から重茂に向かう途中、復旧されていない防潮堤やガレキも集積されているものの山積みを見て、まだまだ伝えられていないことがたくさんあると感じました。 

また、「お願い。ここでは、合成洗剤を絶対に使わないことを申し合わせた地域ですから~」の看板には、重茂全体での取り組みが「一致団結」していると思いました。 

「味まつり」前日の交流会では、岩手単協の皆さんのおもてなしの心や、集う人たちの暖かさにふれることが出来ました。 

「味まつり」当日は写真担当。写真をたくさん撮りつつ、運良く第二与奈丸で本州最東端クルーズに乗船でき、漁港から外海に出る前に防潮堤の損壊を撮影しました。どれだけの津波の威力だったか、言葉になりませんでした。 

翌日定置網船に乗せていただき貴重な体験をしました(ちょっと船酔いしました)。 

重茂の皆さん、一緒に時間を過ごした皆さん、ありがとうございました。来年も重茂に行きたいです。今私に出来ることは、見てきたことを伝えていくこと。茨城単協のホームページにも写真付きで報告します。

 

 

●来年はさらに知らない重茂が

生活クラブ連合会・企画部自主管理推進・環境課 三木祥子 

 今回で重茂に行くのは3回目。どこに何度目に行ったかが自分の中で基準になってしまう。震災以後、前回とどのように変わってきたかを比較しながら見ているから。 

でも今回の重茂味まつりは会場こそまだ傷跡の残る港だけど、一面広がる大量旗の鮮やかさと人の活気で、前回までの重茂と比較できないものでした。ウニやワカメの直売所や婦人部の食堂からはじまり、アワビ漁などの体験コーナー、ホヤつめ放題企画、クルージングなど重茂でしか体験できない事を味わえるまつりでした。重茂の人も漁協職員以外にも地元中学生が仕切っている場面もあり、家族が遊びにきている場面ありでにぎやか。 

 震災の影響はまだまだありますが、ここでは次の新しい物が生まれている、来年はさらに自分の知らない重茂を見せてくれそうな気がします。毎回、東北に行って元気をもらっています。来年は一観光客としての参加かな。もうそれも楽しみになっています。

 

●もう一年、まだ一年

生活クラブ千葉・組合員 安田紀美子 

昨年訪れた時には、ひしゃげたまま建っていたガソリンスタンドも、2階まで波が突き抜けたビルもすっかり無くなって、重茂に通じる道も舗装されていたり、ガードレールが付いていたり。「もう1年たったんだなあ。」と感じるかたわら、家の跡地に手向けられた花を見かけた時は「まだ1年しかたっていないんだよ…。」と感じます。重茂漁協に着くまでの道すがら、色々な感情が胸に込み上げてきました。遠い千葉にいて本当に何もできない私ですが、大好きな重茂に心を寄せて私たちにもできる応援を続けていきたいと思っています。 

 味祭りの当日は、晴れやかに入港してきた第二与奈丸を見て、ただただ涙が溢れました。来場者の中には、両手いっぱいに発泡スチロールの箱をぶら下げ、「心配してくれた人たちに送るのよ!」と足早に会場を後にする人の嬉しそうな顔!祭り会場全体がとにかく嬉しそうだったし、美味しい焼ウニを食べられたことも加わり、私のテンションも最高潮でした。 

味祭りの復活の場にいられたこと、一生の思い出になります。ありがとうございました。 

 

●重茂は今日も元気でした

生活クラブ連合会・総務部経理課 吉野浩史 

重茂漁協で8/5開催の「味まつり」へ、ささやかなお手伝いをすべく職場の仲間たちと約一年ぶりに重茂を訪れました。 

向かう途中に点在する、台地状に積み上げられていた瓦礫の山はかなり小さくなりつつあり、前回はおっかなびっくり通過した土砂むき出しのデコボコ道も綺麗な舗装に変わり、真新しい施設も見受けられ、更に復旧が進んでいる様子を感じることができました。

一方、海岸近くに広がる空き地の多さは、まだまだ復興は端緒についたばかりであることを物語っています。

祭り前夜の交流会では、被災後に視界のきかない冷たい海の中で捜索をされたダイバーの苦悩を直接伺うこともありました。

それでも、お会いした皆さんは元気でハツラツとされていました。

予報を裏切る晴天に恵まれた祭りでは売り場に群がるお客とそれさばく売り子たちの活気あふれる姿。

祭り翌朝にご好意で乗せていただいた定置網漁は、時間をかけて網を絞り込むことから始まり、思わず「もったいない」と声が出そうになる、網に刺さった魚(40cm超)が巻上げローラーに挟まれてミンチなってしまう姿、追い込まれて水面で波打つサバの群れ、甲板で跳ねる魚たち、網に迷い込んでしまいクレーンでつまみ出される2m超の真っ黒マンボウなど、なにもかもが初めての、いのち躍動の現場に臨場。

元気の御裾わけをいただいた旅でした。そして美味のウニ尽くしも。 

祭りお手伝いには全国から生活クラブに関わる幅広い有志が集い、想いを同じくする方々と同じ時を過ごせた夜の交流会も心地よいひとときでした。 

 受け入れてくださった重茂漁協の皆さま、そして今回も準備に尽力してくださった岩手単協の皆さまに感謝です。ありがとうございました。

  

●希望をもって前進する重茂の姿を

生活クラブ神奈川 港南センター 入職3年次 崔麻菜 

昨年の逆味まつりに続き、今年も重茂に訪問することができました。

去年港を見に行った時は、まだ津波の跡が残っていてなんとも言えない感じがしたのを覚えています。しかし今年の味まつりの会場は、電気や水道が通っていない状態であっても迎える人、来る人たちの晴れやかな顔でとてもにぎやかでした。 

去年お酒を酌み交わした青年部の漁師さんや漁協の職員さんにも再会することができました。彼らの表情や語り口も以前よりもずっと軽やかで明るいものだったように感じました。しかし彼らの言葉はずしりと重く、強い。私たちに響きます。 

そして岩手単協や他県の組合員、職員、生産者…重茂を通じて出会えたみなさんと今年もまた同じ時間・思いを共有できたことも嬉しかったです。 

今回のことをまた配達先の組合員や職場で伝えていきたいと思います。みんな重茂のことが気になっていますから。またこれたらいいなと思います。ありがとうございました。 

 

●復旧していく重茂を支えたい  

生活クラブ神奈川 相模原センター 入職4年次 加藤直之 

去年の段階では数年間は「味まつり」ができないのかもしれないということを聞いていたので、今回の「味まつり」の開催を聞き嬉しくなり参加しました。 

去年のまつりは生活クラブが重茂の方々に楽しんでもらうものでしたが、今年は漁協のかたが主導であったり、会場も漁港であったりと、本来の普通のお祭りになったと思います。 

私は「うに・アワビ定食」販売で漁協婦人部の皆さんのお手伝いをしました。そこで、仕事体験の中学生と主に食器の片付けをやりました。はじめはぎこちない様子でしたが、慣れてくると自分で動いて楽しそうに働いていました。これは、きっとどこにでもありうる光景だと思いますが、それをみて参加してよかったなと嬉しくなりました。 

お祭りができることと、どこにでもある普通の光景があることは、重茂の人を支えている漁業が徐々に復旧している証拠だと思います。私は約束したものを食べることで重茂の綺麗な海を守り、美味しいウニやアワビ、ワカメなどつくっていけるように、そして住んでいる方々が仕事して生活ができるように、組合員に伝えいきたいと思います。 

 

●日々の仕事は重茂に続く  

生活クラブ東京 政策調整部 情報企画課 入職4年次  前田歩美 

2度目の重茂は、本当に素晴らしい快晴で、真っ青な海に空が広がっていました。ちょっと海覗くだけで小魚もたくさん見えるんですね。味まつりでは、昨年に引き続き今年も子どもコーナーのフェイスペイントを担当しました。昨年来てくれた子が、また元気にやってきてくれて本当に良かった! 

最終日、漁協のみんなに見送られるのがさみしかったけど、「また来年の味まつりで!」と言えるのが嬉しい。これが祭りの力であり醍醐味ですね! 

重茂へと向かう山道を通りながらふと思ったのは、重茂と私たちを結んでくれたのは、わかめや焼きうにだということ。その縁がこの道を進ませている不思議。そう思うと、たとえ直接行くことは年に数回だけでも、毎日の仕事や食べることは、重茂のあの美しい海やひとびとに続いてる。それを知ることができて、本当に嬉しかった。

今年も寄せて下さってありがとうございました。来年またお会いできるのを楽しみにしています。

 

 

●大切な故郷(ふるさと)

生活クラブ東京 練馬センター 入職4年次 遠藤菜穂子 

重茂の味まつりの応援に参加してきました。 

去年5月に個人的に重茂を始め、岩手県沿岸を周ったときに、目の前に広がるあまりにも変わり果てた光景や、行方不明になった方々を懸命に捜索するたくさんの自衛隊員、津波で流されてしまった自宅跡地をただずっと見ていた人たちなどを見たときは本当に涙が止まりませんでした。

私は岩手内陸の出身ですが、沿岸はよく行っていたのでその時見た光景は本当に信じがたいものでした。それも含め、今回は特別な想いでこの応援に参加しました。 

絶好の天気に恵まれ、子どもコーナーにもたくさんの子どもたちが来てくれました。楽しくスライム作りやヨーヨーをしている子どもたちを見て、この子たちが大きくなったら原発や放射能はどうなっているのだろうなど不安に思うこともありましたが、子どもたちを見て、将来を担うこの子たちのために自分たちができることは?と考えていました。

そしてこんなに綺麗でたくさんの海の幸が取れ、たくさんの人たちと繋がることができたこの故郷に誇りを持ってほしいと思いました。

 

 

●やはり重茂漁協の未来は明るい

生活クラブ連合会 検査室 沼尾哲也 

重茂味祭りの手伝いをさせていただきました。小生の配置は婦人部の重茂食堂、主におそばの手伝いをしました。ウニとアワビとメカブとネギを乗せた豪華なおそばが500円と言うお買い得。 

婦人部の人たちと一緒におそばを作りましたが、重茂中学校の生徒さんたちも、校外学習の一環として、お手伝いに来てくれました。中学生の皆さんはおそばに具材を乗せて完成させることと、テーブルの片付けの役割をまかされ、立派に味祭りを担っていました。職業柄、初めに手を洗いなさいとか、手袋をして、食材に触りなさいとか言ってしまいました。 

それでも好天に恵まれたので、温かいおそばを食べるには暑すぎました。それで隙を見つけて、会場を見て回ると、焼きウニコーナーでは手際よく、ウニを割る子もいたり色々なところで活躍していたようでした。片付けの時にはこの特製重茂そばを御馳走になりました。ありがとうございました。 

重茂の中学2年生はみんなまじめで素直、良い子がそろっていました。昨年も書きましたが重茂の未来は明るい。 

 

●顔が見える個人が積みあげるもの

生活クラブ連合会・企画部組織運営課 渡辺繁美 

 今年の「味まつり」は昨年参加した「逆味まつり」と異なるものでした。地域は津波の被害の痕もありましたが、青空のもと会場は大漁旗で飾られ、顔に覚えのある重茂の皆さんが走り回って、笑顔で大勢のお客さんに対応している姿を見るにつけ、これが味まつり、と重茂の力を実感しました。 

とれたてのウニはやっぱり美味しかった。もちろん、ちゃんと子どもコーナーと生活クラブ岩手のランチのお手伝いをしました。毎回思いますが、岩手の組合員の方の手際の良さと料理が美味しいことにも脱帽です。 

重茂漁協の建物には脱原発10 万人集会の黄色い横断幕が掲げられており、胸に迫るものがありました。被災してなお脱原発の署名数を2 万筆集めた(重茂半島に暮らす住民の数の10倍以上!)ことに驚きです。協力も連携も結局は顔が見える個人が積み上げていくものですね。その一人でいられるようにしていきたいと思います。 

 

●“浜の女房たち”とのご縁

生活クラブ連合会・生活と自治編集室 高橋宏子 

「次は味まつりをやる」という言葉のとおり、重茂の人々は今年、まつりを開催した。口先だけ立派な大人はこの国じゅうにあふれているが、重茂は違う。有言実行が矜持なのだろう。港の復旧工事もままならず、駐車場も十分に整ってはいない状態ながら、当日はそんな気配を感じさせない堂々たるもの。津波にさらわれてしまった海の資源量は戻っておらず、まだまだウニもアワビも貴重品。そんな中で地元・重茂の人は焼きうにを買わないなどの制限を設けながらも、精いっぱい来場者をもてなそうという心意気を感じた。「必ず重茂は復興する!」という重茂漁協の伊藤組合長のあいさつが、すべてを言い表していた。

お灸コーナーは、果たして重茂で受け入れられるか不安はあったが、老若男女がさみだれ式に立ち寄ってくれた。

「このまつりを本当に楽しみにしていた」という“ン十年前の青年”は、町長も津波の犠牲になった大槌町から約2時間かけてきたといった。車で40分以上かかる宮古市街から来た女性は闘病生活中とのことだったが、「来年のこのまつりの時、再発していなかったら一安心。せっかく手術からも津波からも助かった命、一日でも元気に過ごしたいからね。がんばらなくっちゃ」と、物静かな語り口ながらそのまなざしはとても明るく澄んでいた。

母娘三代が並んだり、ママ友達が3人鈴なり状態でお灸を据えるシーンも。重茂の若いお母さんたちは見かけからは想像がつかないほど身体がこりまくっていて、震災後の生活のきびしさがうかがい知れたが、皆、夫思いだった。「これ(せんねん灸のこと)、気持ちいいね。どこに行けば買えるの? やり方を覚えたら私が父ちゃんにやってやれるね」というのだから。

定置網漁でも実感したことだが、海の仕事は自然相手でおそらく“想定外”は日常茶飯事。その都度自分で判断し、責任を負う、をくりかえすとても厳しい世界だ。「指示がなかった」「責任所在がうんぬん…」などの言い訳はほとんど通用するまい。まさに、板子一枚、下は地獄。“浜の女房たち”は、そこのところを良~く心得ているから優しいのだろう。

「わかめときざみ昆布や焼きうにで、いつも重茂の海産物にお世話になっています」と告げると一瞬にして表情が輝いた。「うわ~‼食べている人に直接あえてうれしい!あとで必ずうちの父ちゃんにも伝えます‼喜びます」。お灸が終わるのを待って少しぐずっていた子どもたちが一斉にその母親の顔にくぎ付けになっていた。

重茂の産物のおいしさの秘密がわかったような気がした。環境の良さや、それを守る努力はもちろんだが、おそらく最大の秘訣、極意は……この人たちだ。縁を大切にしながら丁寧に暮らし、自力で幸せを築こうと励むその生きざまが、わかめやうににあらわれているんじゃないか。鳥肌がたった。

生活クラブの“食べる手”は、いや、うちの冷蔵庫のなかの肉厚わかめは、今、目の前にいる彼女たち家族の暮らしに直結している! 理屈じゃなく直感的にはっきりとそう感じたのだった。責任重大だ。もっともっと味わって食べていかねば‼

できたての焼うに ウマい!与奈丸クルーズ

 

 

    

定置網漁見学  夏の味覚 マンボウだよ!

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