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㈱高橋徳治商店が動く!!

遂に高橋徳治商店が生産活動を再開します

 3.11で壊滅的な被害を受けた高橋徳治商店ですが、新本社工場の用地を確保できました。そこは高台にあるため津波被害からは回避できる場所です。現在は設計図を引いている段階で完成は1年後になります。

 被害を受けた本社工場は20~30センチの重油まみれのヘドロに覆われていました。これをほぼ全て人力で掘り起こし、北上川の海水混じりの水で洗浄してきた事は今までに報告してきました。

 破壊された本社工場でも、6月の半ばには水道が復旧し、工場の目の前には電気も復旧してきました。工場内に電気を引き込むには大型の機械が必要なので、実際に工場に電気が通るまでには時間はかかりましたが、8月の中旬には待望の明かりがつきました。発電機にサーチライトをつけてのヘドロ出しとは大違いで、破壊された工場も隅から隅まで見渡せます。暗くてわからなかったヘドロも見えてきて、更に工場の洗浄も進みました。

 高徳の高橋社長は4月頃から(仮)工場を被災していない地に探していました。いくつかの候補も浮上しましたが最終的には合意に至らず、他所への仮工場建設は諦めました。残る選択肢は被災した本社工場の中に仮工場を建設するだけです。新工場の建設は1年以上もかかるため、消費材を待っている生活クラブの組合員のためと、解雇した従業員の再雇用の2つの目的のためです。その仮工場の建築は8月下旬から始まりました。工場の中に工場をつくるので作業は早く進みます。その完成は9月末を目指して急ピッチで進められています。

 3.11から半年になります。生産再開の目処は立つまで半年かかりました。いや、あの被害からわずか半年で、遂に高橋徳治商店が動き始めます。仮工場は10月1日に試験操業を開始する計画です。1週間程度で製品の細菌検査などを行い、10月の第二週から仮工場での本格製造が始まります。

47週に「おとうふ揚げ」が復活

 仮工場を動かすにあたって生産の柱を「おとうふ揚げ」にしました。これは生活クラブ35万組合員にもっとも支持されている消費材であり、そして高徳被災によりピンチとなっただいず工房を配慮しての選定です。10月から年内はおとうふ揚げをフル生産する製造計画を立てました。これにより㈱だいず工房に正式な原料豆腐の生産依頼がありました。その量は膨大です。普段の倍以上もの生産量になります。嬉しい悲鳴ですが、深刻な悲鳴でもあります。現在の社員体制ではとてもこれはできません。新たに社員を募集し、そして一関支部にヘルプを出しました。組合員が工場に入り洗い物などを担ってくれる体制が無ければこれは乗り越えられません。当然ながら衛生管理は厳重に行う事を前提にしての依頼です。高橋徳治商店の再出発はだいず工房が握っている構造になってしまいました。

 あの臭くて汚いヘドロを組合員がかきだし、そして生産再開では豆腐工場の中で奮闘する。ヘドロを掻き出した意味を強烈に感じています。

水沢の機械を全て修理に

 被災した工場から運び出した機械は水沢に運び、たくさんの人たちで洗浄しました。その機械は水沢の倉庫に保管されてきました。これまで数回にわたり数台が機械メーカーに運ばれ修理に入っています。そして昨日の9/8に全ての機械をメーカーに運びました。倉庫を占領していた機械は全てなくなり、元の倉庫に戻りました。

 ヘドロに覆われた機械を洗っていた組合員の感想は「本当にこの機械は使うの???」でした。曲がったり折れたりへこんだ機械が復元するとは思えないという感想です。でも全ての機械がメーカーに引き取られ、修理の段階に進みました。ひどい被害を負った機械は新品の8割ぐらいの修理費がかかるとの事。それでも直して使いたいと常々言っていました。メーカーの工場で全てを分解し、再度洗浄したり部品を交換したりして復活します。延べ200人を超える組合員の手による洗浄は報われます。ここには岩手の組合員のほか、栃木や茨城、青森や連合会のメンバーも関わりました。皆さんが「臭い・・・臭い・・・」と言って洗った機械が蘇ります。ここに報告すると共に感謝を述べます。

専務理事 大木敏正

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