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近況報告です~丸壽阿部商店 阿部専務より~

早いことに震災から7ヶ月が過ぎました。
朝晩は気温が10℃を切る日も出てきました。東北は秋の気配です。
復旧現状をまとめました。

○インフラ
・水道
南三陸町のほとんどが8月上旬には飲料可になりました。工場横の敷地に井戸を2本掘りました。基準検査、放射能検査すべてクリアしたので9月から加工場で使用しています。とくに放射能検査は心配していたので安心しました。
・電気
4月下旬に復旧しています。
・道路
3月中に仮復旧しています。津波で流失した国道から半島に入る県道を今年中に復旧させる工事を急ピッチで進めています。
・固定電話
6月中に復旧しました。
・仮設住宅
8月上旬のお盆前に南三陸町民ほとんどが入居出来ました。歌津地区は、地域コミュニティごとに民有地を提供してもらい仮設住宅が建てられました。家族も工場近くの仮設住宅に入居できました。田舎で一戸建てに住んでいる人がほとんどなので、騒音など集合住宅の生活に慣れないようです。都会のマンション住まいの方はそれが当たり前だよと説明しています。集合住宅に引越し経験がない方がほとんどなので、知っている方でも少なくとも隣近所にはご挨拶に行くようにアドバイスしました。

○復旧作業状況
海中の瓦礫の撤去が引き続き行われています。陸上の礫の撤去が行われて仮置き場に山積みされています。陸上の中心地の瓦礫はだいぶ片付きました。

○街の様子
コンビニエンスストアが6月下旬にオープンしました。仮設店舗のコンビニエンスストアも数件オープンしています。ボランティアの方がラーメン屋をオープンさせました。

○浜の状況
10月30日から宮城県内一部地域で生かきの出荷を再開します。石巻地区2t、松島地区500kg。震災前の約10%です。今年は震災前の10%にあたる400tを目標に仮設の牡蠣剥き場の復旧を進めていますが、建設場所が地盤沈下しているため嵩上げ工事が必要で工事が進んでいません。

先日、サンプルを提供して頂き、細菌検査、放射能検査を実施しましたが、全て問題なくクリアできたので少し安心しました。放射能検査は、宮城県が東北大学で検査しているデータなので、念のため自社で検査しましたが全て問題ありませんでした。

気仙沼湾・唐桑地区は一部出荷を検討していますが、仮設牡蠣剥き処理場の建設地が地盤沈下の影響で嵩上げが必要ですが、嵩上げ工事の目処がたっていないため工事が進んでいません。

生産者も11月か12月には牡蠣を出荷してみたいと相談を受けました。建築制限がなく嵩上げ工事が必要ない当社工場隣接地に仮設牡蠣処理場を建設したいと考えていますが資金の問題や工事業者との打ち合わせ等、なかなか進んでいません。

北部地区生産者は唐桑地区のようにフランスや広島など県外からの支援をいち早く取りつけ養殖再開した地域と、歌津地区のようにほとんど養殖再開していない地域との差が出てきています。生産者の被災の差、モチベーションの差がそのまま復旧の差になっています。

唐桑にて カキの水揚げ広島から支援の筏

○当社の状況
今月から広島生産者、問屋等のご厚意で広島県産かきを提供して頂き牡蠣の出荷を一部再開しています。震災前の5%程度の稼働ですが、この季節に震災前と同じように牡蠣に触れられることに意義があると思いご厚意に甘えて再開しました。被災した従業員も少しでも前向きになれたらと思います

今回の広島からの支援、春の同業者からの三陸わかめ・昆布の支援。皆さん引き合いが強く自社の分で精いっぱいの中でご支援頂いている事に感謝しても感謝しきれない気持ちです。

父親を目の前で津波に流された近所の方を仕事に誘い手伝ってもらっています。また家族が行方不明になった従業員に声をかけて今月から出社して貰いました。震災前と同じように仕事して社会と関わることが大事だと思いました。

株式会社丸壽阿部商店 阿部寿一

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