さようなら原発10万人集会 報告
3.11後、私は自分にできる事の一つとして、生活クラブを通して「さようなら原発1000万人アクション」の呼びかけに賛同して、多くの方から署名を頂きました。その責任を感じていたので代々木公園での集会に行きました。はじめに、気持ちよく晴れた空に感謝しました。太陽の光を身体が焦げるほど浴びて、うれしくなりました。熱い思いの私たちにぴったり、心地よい風も吹いていました。そして、ステージに立つ呼びかけ人の皆さんに会い、メッセージを受け取ることができたのです。集会に参加して、同じ気持ちの方たちがこんなにもいる事を、肌で感じてきました。大江健三郎さんの言う「侮辱されている私ら」、750万人分の気持ちを受け取ることなく、大飯再稼働とは、あんまりです。内橋克人さんが言ったとおり「二度とこのような人たちを国会に送り込んではならない」のです。瀬戸内寂聴さんは、空しい時があっても乗り越えようと声を掛けて下さいました。落合恵子さんも言っていました。野田政権が言う国民とは誰を指すのか、今日集まっている皆こそ国民だ、と。そして国民主権の国家にいる私たちは主張し続けます、と。大漁旗を持っている重茂の皆さんに囲まれて伊藤組合長もお話しました。六ケ所再処理工場に反対運動を展開してきたが、無視され続けて今日に至る。豊かな三陸の海での生活を奪われてしまった現実。遠い重茂からはるばる参加しただけで説得力があります。危機感を持って集まったのです。
昨年の大震災があったから、原発に目を向けた人はたくさんいます。とても大きな原発事故が起こり、一夜の帰宅難民どころか、難民にならざるを得ない方が大勢いるということ、放射性物質による被爆が当たり前の環境になってしまった事を皆が知っています。今日本はそういう状況です。その中で優先して行うことが原発再稼働なのでしょうか。
♪一人の幸せが~、みんなの幸せ~♪歌にもなっている宮澤賢治先生の思想の通りです。福島の事故を置き去りにしないで、きちんと対応することが大切であり、原発より命が大事だという当然のことを伝えたくて、17万人の集会になりました。むなしくなっただけ、で終わらせまい、侮辱されても、間違ったことをしていないと確信できる気持ちよさを共有して、パレードしてきました。「原発いらない!再稼働反対!」声に出していくらでも言える事は嬉しかったです。まだまだ歩いていたかったです。
内橋克人さんから「高い志を持ち続けよう」という呼びかけがありました。私はこの集会で、その持続に必要なエネルギーを得て、十分に身体に満たしてきました。脱原発は無理だと諦めるのではなく、自分に出来ることを始めよう、小さな一歩でも進みながら、不本意なことに引きずられない意思を持っていようと働きかけていたいです。未来に、より美しい地球を渡すことは今を生きる我々の義務だと思うからです。
いつか気がついて、国民に寄り添う政府になった時、「原発にさようなら」ができて良かった、と皆で喜ぶ集会に参加したいです。
盛岡西準備支部 相川直子
「さようなら原発10万人集会」に参加して
2012年7月16日。一関はどんよりとした曇り空。くりこま高原駅を過ぎたあたりから少しずつ日が照ってきました。東京は雲ひとつない、きれいな青空。上野駅で降りた時は、本当に10万人が集まるのだろうかと思いましたが、最寄りの代々木公園駅に着いた時、辺りは人・人・人・・・。大勢の人がひとつの目的のためにこうして集まっているのだ・・・とうれしい気持ちになりました。会場の代々木公園は、様々なのぼり・プラカードを掲げた団体と個人で息がつまるほどの熱気がありました。12時55分から始まった呼びかけ人のあいさつは、風で砂埃が舞い上がるサッカー場でおこなわれました。メモを取れた方の分を書いてみようと思います(かなり簡素化していますが)。
鎌田 彗氏・・・脱原発へのあざけりの空気がある。それは政府や官僚のおもうつぼになる。そして核武装の危険性もはらんでいる。声を上げ続けて行くことが大事。
坂本 龍一氏・・・福島の事故後以降、黙っているのは野蛮。
大江健三郎氏・・・(上空のヘリコプターの音がうるさく、何を言っているのか判りませんでした)
落合 恵子氏・・・国民はだれ?声は音じゃない。民主主義とは何か?
瀬戸内寂聴氏・・・冥土のみやげにと思い、たくさんの人が集まっているのを見にきました。
広瀬 隆氏・・・電力不足はウソ。エンジン発電機で足りる。大飯原発再稼働は関西電力の経営破たんを避けるため。関西電力の経営陣と呼びかけ人が同じテーブルについて直接交渉し、取引をする。そこには官僚は入れない。
中嶌 哲演氏・・・大飯原発がフル稼働すると、1500万kwの電気が送電され関西電力は5億円のお金を手にする。そして広島原爆3個分の死の灰がつくられる。
武藤 類子氏・・・ビックピンチをビックチャンスにする。3.11以前の考え方価値観を問い直す。分断させようという力に負けない。
関さんという方は、二本松市から歩いて東京にきた。汚染した土を東京電力に帰すために。
14時からは野外音楽堂でトークがあり、重茂漁協の伊藤組合長が訴えました。
伊藤 組合長・・・関東以北の広い範囲にわたって多くの食べ物から放射性物質が出され、生産者は苦しんでいる。原発は即中止または廃止すべき。政府が原発は安心・安全というならば田舎にではなく、東京のど真中に原発をつくってもらいたい。
その後パレードは代々木公園~千駄ヶ谷駅まで歩きました。無関心とあきらめを装っている人に何かを感じてもらえればいいな、と思いながら歩きました。主催者発表では参加者17万人、警察発表では7万人。国民の声、思いを怖がる政府の思惑を感じます。もっともっと一人ひとりが出来ることを行い、この国を変えていきましょう。
一関準備支部 野沢しのぶ