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石巻市北上町十三浜支援

 大津波により壊滅的な被害を受けた石巻市北上町十三浜は、※共生地域創造財団が3年前より支援活動を行っている地域です。わかめの養殖を中心とする漁業、漁協の復興を支援しています。

 しかし、この間復興どころか復旧も遅々として進まないことから、このままでは地域がなくなってしまうと危機を覚えた住人が集まり知恵を絞りました。地域に人を呼び戻すためには、震災前まで演じられていた「大室南部神楽」を復活させることだと考えたのですが、衣装や舞台など全てが流されていました。そこで神楽の源流となる一関市藤沢町に全面的に協力を求め、やっと昨年5月に震災後初めての神楽を再開することが出来ました。その神楽が今年もまた開催されるということで、神楽の取り持つ一関市と北上町の縁から6名で参加してきました。

 この日の神楽の終わりには餅まきをしたいというのが神楽の実行委員会の希望でしたので、支援物資のもち米で餅を作ることにしました。その日の餅は一関祝い餅つき振舞隊にお願いをし、当日も一緒に参加していただきました。餅つき隊は現地到着後直ぐにお祝いに使うという千本杵(1本の棒で持つ部分が細くなっている。いわゆる月でウサギさんが使うもの)で実演開始。祝い唄に合わせ「よいさ」「よいさ」という掛け声も響いていました。つきあがった餅は私たちの手で一口大に丸めしょうゆだれとこしあん餅にして販売。10キロの餅はあっという間に完売しました。郷土食のお餅は最高のごちそう。一関祝いもちつき振舞隊は十三浜の皆さん、そしてすでに他に移転し復活祭を見に来た人たちの心を一つにしたように感じました。

 私たちの出店は酒粕で作った甘酒と消費材のたまご・京がんも・生揚げのおでんとJAから提供してもらったトマトジュース。風が強く卓上コンロの火は消え悪戦苦闘している中で、共生財団の皆さんを中心におしゃれなキッチンカーでは練り物と野菜の天ぷらを販売していました。震災直後からあらゆる支援活動をしてきた人たち手際の良さと行動力には脱帽です。

 出店先には時折高台に残っている家のことや浜のことを訪ねてくる方もいて、単なる祭りではなく情報交換の場にもなっていました。

 この日の神楽の舞台は借り物ですので、生活クラブ東京の建築家・工務店グループにその舞台制作支援が可能かどうかを検討しているとのことでした。小さなお子さんたちが一生懸命に舞っている姿や当地を故郷とする人々が集う場を見て、「大室南部神楽」の復活と継続を願わずにはいられませんでした。

 今回私たちは初めて十三浜という地域とそこに住む人々と出会うことができました。共生地域創造財団の活動がなければこのようなつながりを持てなかったと思います。十三浜の活動を通してたくさんの方に出会えたことに感謝、そしてこれからもできる支援と人々のつながりを探り続けたいと思いました。

(理事長  豊川京子)

共生地域創造財団
震災支援と現地の復興と、未来に向けた共生地域の創造を目的としてNPOと2つの生協が恊働して設立。2012年10月より、内閣府からの認証を得て、公益財団法人共生地域創造財団となる。

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